デジタルラジオ放送業務用受信機「SK-DR1000」発売開始
エスケイネット株式会社
TBSラジオ&コミュニケーションズ
2007年2月20日
【概要】
本日、エスケイネット株式会社(以下エスケイネット 本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:妹尾 兼)は、株式会社TBSラジオ&コミュニケーションズ(以下TBSラジオ 本社:東京都港区、代表取締役社長:清水 洋二)と共同開発をした地上デジタル音声放送に対応した放送用標準受信機「SK-DR1000」を発売開始いたします。本受信機は社団法人電波産業会(以下ARIB)が策定したデジタル放送用受信装置標準規格(ARIB STD-B30)及び地上デジタル音声放送運用規定(ARIB_TR-B13)に対応しており、地上デジタル音声放送用標準受信機として本件が業界初となります。
【背景】
地上デジタルラジオは21世紀の新たな放送サービスの実現に向けて、ラジオ局、通信事業者、商社、機器メーカ(賛助会員含む)などによって、
社団法人デジタルラジオ推進協会(Digital Radio Promotion association)を設立し、規格検討および、東京と大阪で実用化試験放送を行っています。東京では、現状のテレビ第7チャンネル4メガヘルツ帯域(188メガヘルツ〜192メガヘルツ)を8セグメントに分割して、3セグメント放送1チャネル、1セグメント放送5チャネルの放送を実施しています。
地上デジタルラジオの特色は、CD並みの高音質に加え、文字・静止画・簡易動画や双方向など多彩なデータ放送の提供が可能なことです。
【詳細・特徴】
エスケイネットが今回TBSラジオと共同開発した放送業務用標準受信機は、各チャンネルのコンテンツ充実による本格的放送を控え、コンテンツ事業者の充実したコンテンツや新たなサービスの開発を推進するとともに、本放送が開始された際の、安定した放送運行の監視やハードウェア設備の投資コストの廉価を具現化したものです。
本機の特色として、H.264/AVCとAAC SBRデコーダ、およびP2プロファイル対応ブラウザを搭載しています。アンテナからの地上デジタル音声放送受信はもちろん、放送前のコンテンンツの確認に必要とされるTSファイルの再生、さらにBMLファイルでの表示が可能です。再生する映像と音声及び電子番組情報(EPG)などは、それぞれディスプレイ及びスピーカに出力します。また、受信したTSデータをファイルとして保存することも可能です。また、放送送出監視業務に必要な受信レベル、ビットレート、TS情報、音量メータなどストリームの情報表示機能も備えています。
【製品仕様】
物理仕様
受信放送 |
地上デジタル音声放送 VHF
7/8 |
アンテナ入力 |
BNCコネクタ(VHF) |
映像出力 |
D-Sub 15ピン RGB |
音声出力 |
デジタル出力 AES/EBU キヤノン型コネクタ アナログ出力 不平衡RCA型 |
ネットワーク端子 |
ネットワークコネクタ
100BASE-TX/10BASE-T |
TS入力 |
DVB-ASI BNC端子 |
TS出力 |
DVB-ASI BNC端子 |
データ保存領域 |
80GB HDD 2台 ミラーリング |
ディスクドライブ |
DVDマルチドライブ |
サイズ |
19インチ4Uラックサイズ 482x177x480mm |
質量 |
18Kg |
主要機能
機能 |
仕様 |
放送聴取 |
地上デジタル音声放送(1セグ/3セグ) |
入力選択 |
アンテナRF、DVB-ASI、ファイルの選択が可能 |
選局 |
チャンネルアップダウンキー及びダイレクト選局 |
サービス選択 |
複数サービスに対応し、サービス情報の表示及び選択が可能 |
音声ES選択 |
音声ESが選択可能 |
映像 |
H.264/AVC |
音声 |
MPEG2-AAC
SBR |
データ放送 |
P2プロファイル BML表示 BMLファイル入力に対応 |
番組名表示 |
視聴中のチャンネル、サービスID、放送局名、番組名などを表示 |
SI情報表示 |
PAT,
PMT, NIT, ESなどのSI情報を表示 |
受信レベル表示 |
受信レベルをC/N、BER、ビットレートにて表示 |
音声メータ表示 |
ピークメータ及びリサージュ表示 |
EPG表示 |
受信番組情報を表示 |
録画・再生 |
TSファイル出力 TSファイル再生 |
※ARIB
TR-B13 Ver.2.1相当。Ver.2.2についてはソフトウェアアップデートにて対応。
※3セグメント放送のH.264動画放送は後日ソフトウェアアップデートにて対応。
※3セグメント放送の5.1Ch出力はサポートしない。
【価格】
1,400,000円(税抜) ※設置・取り付け費用は含まず
*販売対象:
デジタルラジオ放送局または受信機メーカー等
※本機は、業務用機器のため、一般のお客様へは販売しておりません。
【エスケイネット株式会社について】
エスケイネットは、1995年に設立、コンピュータ映像関連周辺機器のメーカーです。TV、ラジオチューナ搭載キャプチャーボードを中心としたハードウェア・ソフトウェアの設計・開発から製造・販売までをトータルに提供できることを強みとしています。昨年10月にはCEATECにて1セグTV/デジタルラジオ受信モジュールの開発試作を発表、このたびそのコア技術を生かし地上デジタル音声放送受信機を開発いたしました。
【今後の展開】
エスケイネットは本開発を通じたノウハウを、パソコン向け外付け、内蔵受信モジュール、また一般民生機器開発(据え置き型ラジオ、ミニコンポ、ポータブルラジオレシーバー等)に生かすとともに、各メーカーへの受信モジュール、受信ソフトウェアの供給を実施してゆく予定です。
<本リリースに関する問い合わせ先>
エスケイネット株式会社
デジタルプロダクツ推進室 田野
TEL:045-470-0183
EMAIL:tano@sknet-web.co.jp
株式会社TBSラジオ&コミュニケーションズ
デジタル推進局デジタル推進部 塩山
TEL:03-5571-2725
EMAIL:shioyama@tbsradio.office.ne.jp
図1 デジタルラジオ放送用標準受信機 ソフト画面
図2 標準受信機本体
※
写真中のキーボードとモニタは別売
カタログはこちらからダウンロードしていただけます。